📮KURUME LETTER
「ほとめきプロジェクト」が医療センターで最後の夏を彩る
文学部情報社会学科(江藤智佐子教授担当)では、医学部を擁する本学の強みを活かし、久留米大学医療センターと連携した課題解決型授業「ほとめきプロジェクト実習演習」を2018年から実施しています。学生が医療現場の課題に真摯に向き合い、病院スタッフや患者さんとの対話を通じて、サービス改善や働くスタッフのモチベーション向上につながる多くの施策をこれまでに実現してきました。内閣府の「総合知」活用事例(第4回)にも採択されるなど、学内外から高く評価されてきた実践的な取り組みです。
2027年6月末に予定されている医療センターの機能統合・閉鎖を前に、本年度のプロジェクトでは「長年親しまれた病棟を感謝と彩りで包み込む」をテーマに活動を展開しています。
入院中の患者さんやスタッフに温かい気持ちを届けるため、2つの参加型・装飾型アクティビティを実施しました。
中庭のガラスを彩るビタミンカラーの水族館
シンボルツリーを眺めることができる採光のよい窓ガラスを活かし、鮮やかなビタミンカラーを用いた水族館風の装飾を施しました。差し込む明るい光とともに、見る人の心を元気づける空間を作り出しています。
想いをつなぐ「参加型折り紙アート」とメッセージボード
診療棟1階には、通りかかった誰もが気軽に参加できる折り紙アートを2か所に設置しました。
このアイデアは、「アルバイト先のレジに折り紙を飾ったことで、お客さんとの会話が生まれた」という学生の実体験から誕生したもの。どうすれば思わず参加したくなるか、道具の種類や配置、季節に合わせたテーマなどを現場の意見を聞きながら綿密に設計しました。設置後、多くの方が作品づくりに参加し、短期間で大きなアートが完成していきました。
さらに、入院棟には「ありがとう」のメッセージボードも設置され、患者さんやスタッフからの心温まる言葉で埋め尽くされました。
学生たちは、夏休み中に何度も医療センターに通い、設置の確認を行ったり、修正をしながら飾り付け作業を行いました。
学生たちからは、「スタッフや患者さんから『明るくなったね』と声をかけていただいたのが本当に嬉しかったです」「折り紙の難易度を何段階かに分けることで、どなたでも楽しめるよう工夫しました」「実際にメッセージが書かれたカードを見て、とても感動しました」などの感想が聞かれました。
また、原﨑看護部長からは「医療センターの統合が決定し、多くの方々から寂しさを惜しむ声をいただく中で、今年度の取り組みは患者さんやスタッフの心を明るく元気づけてくれました。これまでの『ほとめきプロジェクト』の活動は、医療センターにとって大きな財産であり、私たちの心に永く残り続けます。江藤教授をはじめ、温かい想いで一緒に取り組んで下さった学生のみなさんに心より感謝申し上げます」と、長年の活動に対する感謝と温かい評価の言葉が贈られました。
地域と大学を結んだ「三方良し」の絆
医療センターとともに8年間にわたって活動してきた「ほとめきプロジェクト」。学生たちにとっては学びの実践の場であり、その成果が病院利用者へのサービスの改善や向上につながるだけでなく、病院スタッフにとっても業務の効率化やモチベーションアップの効果をもたらす、「三方良し」のプロジェクトとして成長を続けてきました。
医療センターでの患者サービスに関する活動は今回で一区切りとなりますが、互いに感謝の想いを伝え合うプロジェクトとなりました。