📮KURUME LETTER

社会福祉学科 卒業生の活躍(Vol.7)「ソーシャルワーカー」
👩‍💼就職

社会福祉学科 卒業生の活躍(Vol.7)「ソーシャルワーカー」

久留米大学文学部社会福祉学科の学生は毎年約6割の学生が社会福祉に携わる仕事に就いています。そのため、卒業生の多くが、社会福祉施設、医療機関、行政、教育、民間企業等の第一線で活躍しており、卒業生同士のネットワークも強固なものとなってきています。ここでは久留米大学文学部社会福祉学科で社会福祉を学び、福祉、医療、行政、民間企業等で活躍している卒業生を紹介していきます。

丹後ちはるさん(平成20年卒業)

出会いや学びを大切に!子どもたちの笑顔のために!

在学中は、社会福祉関連の勉強はもちろん、社会人として求められる教養を身につけるため、生きがい情報士、マイクロソフトオフィススペシャリスト、秘書検定等にも積極的にチャレンジし、すべて合格しました。卒業後は社会福祉士の資格を活かして働いていましたが、精神保健福祉士の資格の必要性を痛感したため、働きながら精神保健福祉士の資格も取得しました。

職歴

大学病院で医療ソーシャルワーカーとして勤務した後、障害者地域生活支援センターで生活相談員として勤務。現在は福岡県内でスクールソーシャルワーカーとして働いている。

インタビュー

Q.大学で社会福祉を学ぼうと思ったきっかけは何ですか?

福祉分野で働いている家族の影響もあったのですが、高校の時の職業選択の授業の時に、ある本で「社会福祉士」の資格と仕事を知り、相談援助を学びたいと思ったからです。

Q.実際に社会福祉学科に入学してみていかがでしたか?

入学当初は、ぼんやりと卒業後は高齢者分野で働くのかなと思っていましたが、高齢者以外にも、障害者、児童、公的扶助、医療等様々な専門の先生の講義を聞くことで、視野が広がっていき、福祉に対する興味も深まってきました。

Q.卒業後はまず医療ソーシャルワーカーとして働いておられますね。実際,働いてみていかがでしたか?

一言で言うと、人生観が大きく変わりました。今まで私自身が生活してきた基盤がいかに恵まれていたのか、と大きくショックを受けました。仕事を続けていくうちに、様々な生死の場面にも遭遇したこともあり、ソーシャルワーカーがクライエントの人生の一部に関わり、そのクライエントの分岐点を迎える場面にも関わっていくことから、その重責を感じていました。

Q.医療ソーシャルワーカーとして2年間働いた後,障害者地域生活支援センターで生活相談員をされていますね?生活相談員になろうと思ったのはどうしてですか?

医療ソーシャルワーカー時代に退院されたクライエントがどのように地域で生活しているのか、その支援はどのようになされているのか、ということに興味を持ちはじめ、長期スパンで支援をしていきたいと思うようになったからです。

Q.生活相談員としてのお仕事はいかがでしたか?

障害を持たれている方の生活に寄り添ってその方のニーズと自立を見据えた支援を行い、ソーシャルワークの幅広さをケースを通じながら学ばせていただきました。

Q.そして現在スクールソーシャルワーカーとして働いておられますね?実際のお仕事の内容とスクールソーシャルワーカーというお仕事の魅力を教えてください。

スクールソーシャルワーカーとは、子どもの人権と社会正義(教育及び発達を保障していくこと)を目的に学校・家庭・地域のつなぎ役となって子どもを基盤とした援助方法であり、それを活用し、学校・家庭・地域のつなぎ役となって子どもが抱える課題に取り組んでいく支援体制を築いていきます(スクールソーシャルワーカー養成テキストより抜粋。)もう少し具体的に言うと、福岡県内では各自治体で様々な勤務形態で働いている方がおられるのですが、私は1つの中学校区(中学校1校、小学校2~4校)を担当し、その校区内で生活している小・中学生を対象に、いろんな理由で笑顔で学校に登校できない子どもたちの支援をしています。

スクールソーシャルワーカーの魅力は、子どもの成長や笑顔を間近で見られることや、インフォーマルな支援やサービスを学校や地域、行政と共に作っていけることだと思います。学校現場で子どもの様子を見ながら支援ができるので、子ども自身の成長を見ることができるし、子どもを取り巻く課題が解消されていくと子どもはもちろん、保護者や担任の先生方もいい方向に変わっていくため、それを見ると私自身も活力をもらうことができます。また、児童分野は他の分野と比べるとフォーマルな支援がまだ完全に整備されているわけではないので、地域等を巻き込んだ支援体制を構築していく必要があります。その過程は労力を使うことも多いですが、体制が出来上がり、軌道に乗り始めると「地域で子どもを育てる」ということが可能になってくるので、中学校を卒業した後も途切れることの支援につながり、子どもの将来や自立に繋げていくことができることは魅力の一つだと思います。

Q.これからの目標を教えてください?

まだまだソーシャルワーカーとして未熟なので、学びを深めていきたいと思いますし、スクールソーシャルワーカーは発想力や発信力も必要になってくるので、それらをしっかりと研鑽していきたいです。

Q.後輩たちにメッセージをお願いします。

大学入学の頃の夢と今の仕事は福祉のフィールドとはいえ、想像していなかった分野で働いています。でも、今までの仕事は全てつながっている部分があり、今の自分があるのは久留米大学での学びや先生方、友人との出会いと繋がりがあってこそだと思っています。今の思いや興味・関心、様々な出会いを大切にして、自分の可能性をどんどん広げていってください。