📮KURUME LETTER
看護学科の学生が三潴小学校でピア・エデュケーション活動
医学部看護学科のサークル「レピーフ」では、大学生がピア(仲間)として、思春期を迎える小学生から中学生を対象に、「性についての正しい知識」や「命の大切さ」について一緒に学び、考える「ピア・エデュケーション活動」を行っています。
「レピーフ(Lepeef)」は、「Let's begin Peer Education concerning sexuality From now on(さあ、今から一緒に性について考えよう)」の頭文字をとって名付けられました。
レピーフでは、大学生が役になりきって演じるロールプレイを取り入れているのが特徴で、内容が分かりやすいと好評です。
8月27日、久留米市立三潴小学校で、6年生約70名を対象に『好きってなぁに?~自分も相手も大切に~』をテーマに健康教育を実施しました。「好きになる」とはどういうことか、またSNSやメールなど顔が見えないコミュニケーションにおいて大切なことは何か、一緒に学び、考えました。
今回のロールプレイでは、気になる男の子がいるA子、恋に興味津々なB子、まだ「好き」についてよく分からないC子、気になる女の子がいるD子の4人が登場しました。
まずは、昼休みの4人のやり取りを見た後、グループに分かれてそれぞれの気持ちについて考え、話し合います。
【場面1:昼休みの教室での会話】幼馴染のE太と話していたC子をきっかけに、「好き」についての話題が盛り上がります。そんな中、「好きってどんな気持ち?」と考えるC子と、「女子をかっこいいと思うのはおかしいのかな?」と考えるD子。それぞれどんな気持ちだったのでしょう。
各グループからは、「好きにはいろいろな種類がある」「C子はE太のことを友達として好きなのだと思う」「D子は憧れの気持ちで女子の先輩のことが好きなのだと思う」という意見が出ました。
意見交換の後に、レピーフメンバーから、「『ピアプレッシャー』という言葉を知っていますか?ピアプレッシャーとは、仲間からの圧力を意味する言葉です。人を好きになるという気持ちは、他の人から強制されるものではありません。自分だけの大切な大切な気持ちです。『好き』という気持ちや、好きになるタイミングは人それぞれで、その気持ちを持つことはとても素敵なこと。そして、『好き』という気持ちにはいろいろな気持ちや考えがあることを知ってほしい」というメッセージが伝えられました。
次に、SNSでの4人のやり取りを見た後、グループに分かれてそれぞれの気持ちについて考え、話し合います。
【場面2:帰宅後のSNSでのメッセージのやり取り】A子が修学旅行用に買ったバッグの画像を送信したところ、それに返信したB子のメッセージが誤解を招き、険悪なムードでやり取りが終了します。誤解を与えたB子と、勘違いしたままのA子。それぞれどんな気持ちだったのでしょう。
各グループからは、「A子は否定されて、B子は誤解されて、2人とも悲しい」「誤解されないように、文章の中に記号や絵文字を使えばよかった」「他のメンバーも上手に会話に参加するべきだった」という意見が出ました。
レピーフメンバーからは、顔の見えないやり取りでは、『本当に自分の気持ちが伝わる文章なのか』を考えて利用することが大事。対面でないと伝わらないこともあると思います。実際に会って話をすることを大切にしてほしいです。自分の気持ち、相手の気持ち、みんなそれぞれの気持ちを大切にしてほしい」というメッセージが伝えられました。
参加した小学生からは、「演技が上手でとても分かりやすかった」「好きっていう気持ちがどういうものなのかよく分かった」「SNSを使う時は、相手に誤解を与えないか考えて送るように気を付けたい」という感想が寄せられました。
今回リーダーを務めた竹下なつきさん(看護学科2年)は、「レピーフに参加して初めてのリーダーでとても緊張した。小学生が楽しそうに積極的にディスカッションをしている様子を見て、やりがいを感じた」と話し、サブリーダーを務めた西山由夏さん(看護学科2年)は、「普段は小学生と関わることがないので緊張したが、自分たちが考えた企画に参加してもらえて嬉しかった。次の活動も頑張りたい」と話しました。
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レピーフ活動に関するお問い合わせ
久留米大学医学部看護学科
TEL:0942ー31−7714(担当教員:田中佳代、加藤陽子)
E-mail:m2a2k2i2@med.kurume-u.ac.jp