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学生サークルteam.csvが高齢者向けにドローンレースなどを企画・開催【商学部】
商学部木下ゼミの学生有志によるボランティアサークル「team.csv」*の学生が、2025年2月7日と13日に佐賀県みやき町で高齢者向けの体験イベント「デジタルライフの楽しみ方」を企画・開催しました。
*「team.csv」の由来は「Computer Scienceを活用したVolunteerを行うTeam」で、学生が主体となりICTを活用した地域の課題解決やICT教育イベントなどを全国的に行っています。
みやき町とは2023年に連携協定を締結しており、今回、この協定に基づき、みやき町の社会教育課が主催する初めてのイベントを商学部の学生たちが担当しました。これまでみやき町で通信事業者が担当していたスマートフォン講座を引き継ぐ形で引き受けましたが、開催目的を「スマートフォンの使い方講座」から「スマートフォンの楽しい使い方体験」というレクリエーションを中心としたものに変更しました。team.csvの学生18名が高齢者12名を対象に2日にわたりイベントを担当しました。
第1日(2月7日)のイベント

(1)スマートフォンによるドローンの操縦体験
100グラム以下のドローンは航空法の対象外なので登録義務もなく、簡単に始められます。さらにこのような小さなドローンでも動画や写真撮影ができます。このような知識を、スマートフォンのアプリを使って操縦を楽しんでいただきながら学んでもらいました。


まずスマートフォンでの操縦方法を、大画面を使ってわかりやすくレクチャーし、そのあとに3つのグループに分かれて基本的な操縦を練習してもらいました。


操縦方法に慣れてきたところで、ドローンレースを始めます。各グループのメンバーが交代しながらフラフープをくぐらせて戻るというリレー形式で競争しました。会場は大きく盛り上がり、全員が童心に返ったように操縦を楽しみました。


(2)360度カメラによるVR撮影
後半は360度カメラを使った360度天球写真の仕組みについて学生たちがレクチャーし、さらに実際に参加者と学生たちが被写体になり集合写真を撮影しました。


レクチャーでは、魚の視野がほぼ360度であることを例に、360度カメラの構造が魚眼レンズを2枚用いたものであることを説明しました。
第2日(2月13日)のイベント
1週間後に再び参加者の皆さんに集まってもらい、引き続きスマートフォンを活用したレクリエーションを実施しました。
(1)QRコード塗り絵によるサーバへのアクセス体験
第1日目の360度写真を加工した集合写真がサーバにアップロードされており、その写真を閲覧するためのURLがQRコード塗り絵として紙で配布されます。参加者がこれを鉛筆で丁寧に塗り、完成した後に各自スマートフォンで読み取ると画像が確認できるという内容です。なお、ほどよく難しく、頭の体操になるとの感想をいただきました。また自分のスマートフォンで前週撮影した写真にアクセスできたことに喜んでいただきました。


(2)VRゴーグルを使った360度写真の体験
前週撮影した360度写真をスマートフォンの専用アプリを使ってVR体験をしました。専用アプリでは左右の眼に合わせた画像が表示されます。それをゴーグルにセットして見ることで、あたかもその場にいるような視覚体験ができます。自分のスマートフォンがVRゴーグルの一部になっているということで、参加者の皆さんにはVRが身近に感じられたようです。
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(3)動画編集講座
スマートフォンのアプリを使った動画編集を体験してもらいました。VLLOという無料(一部有料)のアプリを使います。実際に字幕やBGMを入れるなど、動画を編集しました。スマートフォンのアプリを使うことで、自分が撮影した動画を簡単にテレビ番組のように編集できることに参加者の皆さんは興味津々の様子でした。




成果
今回のイベントは、みやき町社会教育課と1年ほど前から打ち合わせを繰り返しながら企画しました。これまでの高齢者向けスマートフォン講座にはない新しい要素を取り込んだイベントにすることが今回の学生たちに課せられた課題でした。課題解決を目的としたこのような活動は地域社会との接点を持つチャンスです。また、商学部で学ぶマネジメント関連の知識やスキルを活用する機会ともなりました。学生たちは今後も様々な地域で学んだ知識を活用した企画を実現していきます。