📮KURUME LETTER

「自分の気持ちも相手の気持ちも大切に」をテーマに看護学生による健康教育を実施
🙌課外活動

「自分の気持ちも相手の気持ちも大切に」をテーマに看護学生による健康教育を実施

8月8日、放課後等デイサービス利用中の小学5年生~高校生、関係者44名を対象に、「自分の気持ちも相手の気持ちも大切に」をテーマに、本学医学部看護学科の学生が健康教育を実施しました。

医学部看護学科のボランティアサークル「Lepeef(レピーフ)」は中高生を対象に同世代の大学生が「性についての正しい知識」や「生命の大切さ」について、一緒に学び考える「ピア・エデュケーション」を通して、思春期の性の問題に対する教育活動を実施しています。1998年から活動を開始し、今年で28年目を迎えました。地域の学校から依頼を受けて、学生たちが主体となりテーマや内容を企画・検討し取り組んでいます。

今回は「人との距離感や『好き』とはどのような気持ちか、SNSの利用についても理解を深める」ことを目的に学校生活・放課後で想定されるあらゆる場面を学生がロールプレイで役を演じました。

メンバーは看護学生18名が参加
メンバーは看護学生18名が参加

今回の対象者には、人との適切な関係性や距離感、自分の気持ちを人に伝えること、相手の気持ちを想像することが苦手な生徒もいます。そのため、対人関係においてトラブルが生ずる可能性があったり、被害にあっても伝えられなかったり、そもそも被害にあったことに気付けないかもしれないという課題を抱えています。

このことから、以下4つの目標を設定し生徒たちが興味を持ちやすい内容の劇を交えて実施しました。

  1. 「好き」とはどのようなこと/気持ちなのか、人との距離について、ロールプレイングとディスカッションを通して考えることができるようになる
  2. 自分がしたいことや楽しいことが他人も同じではないことを知る
  3. 自分の気持ちも相手の気持ちも大切にすることについて意識できるようになる
  4. SNSに潜む危険性について知ることができる
Bちゃんが嫌がっているシーン
Bちゃんが嫌がっているシーン
良い行動か悪い行動かについて考えました
良い行動か悪い行動かについて考えました
パーソナルスペースについて説明
パーソナルスペースについて説明
シンキングタイム:その場面で生徒が思ったことを聞き取り発表
シンキングタイム:その場面で生徒が思ったことを聞き取り発表

学生による「異性間・同性間での接触」や「好きってどんな気持ち」をテーマにした劇を見て、〇×クイズの「この行動(勝手に人を撮影したり、相手の許可なく抱き着いたりする行動)はいいと思いますか?」に手を挙げて答えたり、人との距離「パーソナルスペース」について実際に手を広げて確認したりしました。また、シンキングタイムでは「A子さんはどんな気持ちだろう」「B子ちゃんはどんな思いか考えてみよう」について出た意見を発表しまとめました。

途中にはアイスブレイクを兼ねたミニゲームをして、学生と生徒間の距離を縮めました。

SNSの危険性について
SNSの危険性について
今日のまとめをみんなで確認しました
今日のまとめをみんなで確認しました

後半には、SNSで知り合った相手とのやりとりを描くロールプレイ「SNSでつながった人とのやり取り」を実施。なりすましや位置情報の漏えい、画像の悪用など、SNSに潜む危険性について解説され、「不安を感じたら信頼できる大人に相談してほしい」との呼びかけがありました。

まとめでは、

  • 自分と相手の気持ちは必ずしも同じではない
  • 適切な距離感が尊重につながる
  • 「好き」の形は人それぞれ
  • SNSは便利だが危険もある

といったポイントを再確認。参加者からはうなずきや笑顔が多く見られ、終始あたたかい雰囲気で締めくくられました。

今回リーダーを務めた坂口さん
今回リーダーを務めた坂口さん
サブリーダーを務めた佐藤さん(左)
サブリーダーを務めた佐藤さん(左)

今回リーダーを務めた坂口さん(看護学科2年)のコメント「人の前に出て話すっていうことが苦手でしたが、今回の活動を通して(司会として)しっかり話すことと、中身を伝えることができたので良かった、自分の苦手の克服にもなったかなと思います

サブリーダーを務めた佐藤さん(看護学科2年)のコメント「私は元々、助産学分野に興味があったこと、ボランティアをやってみたいという思いがありレピーフ活動に携わるようになりました。(依頼を受けてから)どの内容を取り扱うか、どの内容についてどういう風にレクチャーしていくかを自分たちで考えていくことは大変でしたが、リーダーの坂口さんを中心にメンバーの皆が何をやるべきかを考えて動けていたので、今回の活動は自分たちの学びにもなったと思います」