📮KURUME LETTER

医学部看護学科の1年生が久留米絣の体験実習
📝学び

医学部看護学科の1年生が久留米絣の体験実習

看護学科の必修科目「久留米大学の理念と歴史」(三橋睦子教授担当)では、看護に関する専門科目だけではなく、幅広い教養科目から視野を広げて感性を磨き、人間性豊かな看護師の育成に取り組んでいます。今年で9年目になる地域連携型アクティブラーニングです。

5月19日(木曜日)、医学部看護学科の1年生119名が久留米絣工房「藍生庵」にて久留米絣の体験実習をしました。体験実習の目的は、作られている方の話を聞き実際に自分で体験してみることで、久留米市の産業であり文化である「久留米絣」について理解を深め、藍が持つ抗菌作用や健康効果について学習することです。

体験実習では、重要無形文化財久留米絣技術保持者である松枝小夜子さんと後継者の松枝崇弘さんにご教授、ご支援いただき、生葉染や機織りを体験したり、久留米絣の作品や天然藍を染める時に使う甕を見学したりした後、久留米絣や藍についてディスカッション・質問会を行いました。

ディスカッションでは「藍の発酵を確認する方法は?」、「久留米絣の分類は?」、「日常着との違いは?」などの質問が飛び交い、事前に提出したレポート全て確認していただいた松枝小夜子さんに、いくつかの質問を掘り下げて、丁寧にお答えいただきました。

生葉染体験
生葉染体験
機織り体験
機織り体験

学生のコメント

「機織りの柄合わせはすごく難しかった。緻密な作業の積み重ねを実感できた」、「久留米絣の品物をもっと日常に取り入れたいと思った」、「藍染が楽しかった。伝統産業に触れる貴重な経験になった」

「藍生庵」 松枝 小夜子 さんのコメント

「久留米の伝統産業、工芸でもある久留米絣を啓蒙する講義で学んだ、藍の歴史とともに健康への効用が意義のあるものになり、看護学科の学生さんの理解と取り組みが今後も身を結ぶことを願っております」

三橋 睦子 教授 のコメント

「与えられるものだけに与えられた才能を存分に発揮し、継承されてきた素晴らしい技術や文化をさらに進化させて、決して途絶えることなくつないでいこうとされる(故)松枝哲哉さんや小夜子さんの、謙虚でありながら賢明な情熱無くして、この藍生庵での授業は継続できなかったと思います。学生たちが、久留米の地でこの崇高な文化・技術に触れいわゆる本物の違いが分かり、それはヒトや看護にも通じるものがあり、この地で地域の人や文化と共に成長してくれることを願っています」