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「久留米縞織復活プロジェクト」学生参加とOB紹介
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「久留米縞織復活プロジェクト」学生参加とOB紹介

「縞織」は、先染めの糸を用い機械織で織り上げる久留米織の柄の特徴の一つです。明治初期には筑後市域では大衆的な生地でしたが、現在は厳しい状況に置かれています。

「久留米縞織復活プロジェクト」は、筑後染織協同組合を主体として「久留米縞織の認知度向上」のため2018年に活動を開始しました。3年目となる今年度は「久留米の縞織を日本の代表的なチェックブランドにし、多くの女性にチェックを着ることを楽しんでもらう」ことと再定義して、プロジェクトが進んでいます。このたび、プロジェクトを企画する福岡県中小企業団体中央会からのお声掛けにより、本学の学生3名がプロジェクトに参画しています。

8月20日に筑後商工会議所にて「2020久留米縞織復活プロジェクト」のキックオフミーティングが開催され、本学学生はZoomを利用したオンラインで参加しました。デザイナーやイラストレーター、染織関連の企業等から33名のプロジェクトメンバーによる縞織のブランディングをとおした業界団体・地域支援に向けた挑戦が始まっています。メンバーはそれぞれの強みを生かすためチームに分かれていますが、本学の学生は商品のプロモーションチームと、インスタグラムによる情報発信を担当するチームに所属しており、発信内容や中国語・英語といった多言語での発信等を計画しています。

プロジェクト参加学生の紹介

プロジェクトに参加している文学部国際文化学科英語コミュニケーション専攻3年の川口直之さんに参加の経緯や今後の意気込みを聞いてみました。

「私がファッション業界に興味を持っていることをゼミ担当の塩田先生がご存じで、プロジェクトについて紹介を受けたことが参加のきっかけです。今回はオンラインでの参加のため直接会うことができないのは大変残念ですが、様々な業種のメンバーと共に活動していく中で、ファッションに関する知識やマーケティングの手法、社会人としてのマナーなど多くのことを学び吸収する機会にしたいと思っています。大学生としての時間は自分自身の可能性や能力を高めることができる人生の中でも数少ない大切で貴重な期間だと思います。できる可能性があれば臆することなく何事にも挑戦することが大事だと考えており、これまで大学で学んできた英語や異文化に関する知識等を発揮して地域の伝統を盛り上げるお手伝いができればと思っています。」

文学部国際文化学科英語コミュニケーション専攻3年の川口直之さん

プロジェクト主催団体に所属するOBの紹介

プロジェクトを主催する福岡県中小企業団体中央会の森賢成さんは2013年度の本学卒業生で、文学部情報社会学科在籍中は現・文学部長の石橋潔教授のゼミに所属していました。今回、森さんと石橋学部長に対談していただきました。(以下、敬称略)

【石橋】森さんは在学当時からバイタリティ溢れる学生で、記憶に残る卒業生の一人です。在学中には、現在もキャンパス内のFMスタジオで活動を続けているラジオサークル「グリーンFM」や久留米市内の他大学の学生とともに学生団体「hitoKURU」を立ち上げるなど、とても積極的に学生生活を送り、地元商店街の活性化やまちづくりを目指して様々な活動に取り組んでいました。中でも、3年生の2月に突然、「世界一周をするために1年間休学したい」と相談してきたときのことは、今も鮮明に覚えています。

【森】無茶な相談に何度も乗っていただきました。そのたびに丁寧に話を聞いていただき、的確なアドバイスを頂戴しました。世界一周に関しては…在学中に取り組ませてもらった商店街をサポートするような仕事を望んで就職活動をしていたのですが、志望していた業種とのギャップを感じ悩んだ末に今後の人生を考え直したいと思い決断しました。当時はご心配をおかけしました…。

【石橋】一度言い出したら聞かないところがありましたからね…。ところで、とても貴重な経験をして無事に帰国した後どのような卒業論文に取り組むのかと楽しみにしていたら、本を読んでまとめていくという研究を始めたときは意外に感じました。情報社会学科では実社会に出て行って、自分の目や耳で社会の仕組みを理解することを目指していますが、世界一周の後、本に入り込んだのは何か理由があったのでしょうか。

【森】帰国後、世界一周をとおして感じた「宗教観と文化」を卒業論文のテーマにしたいと考えていました。石橋先生のゼミや講義で社会調査法を学んでいたので対象となる事象を分析した後にフィールドワークに取り組むという手法は理解していたのですが、体験を通して感じたことを調査として落とし込むために、書かれたものを根拠とし、繋ぎ合わせる文献調査を選択して卒業論文に取り掛かりました。

本学卒業生 森賢成さん(2013年度文学部情報社会学科)文学部情報社会学科石橋潔教授

【石橋】今回は森さんが所属する「福岡県中小企業団体中央会」主催のプロジェクトで本学学生がお世話になります。就職することになった経緯や普段の業務内容について教えてください。

【森】就職活動で念頭にあったのは、人をサポートしたいという思いでした。「福岡県中小企業団体中央会」は中小企業の組織化を推進し、その強固な連携による共同事業を推進することによって中小企業の振興発展を図ることを目的としているため、私が希望する仕事ができること、また、会員数が減少傾向にあった当時、提案力のある学生を面接官が求めていたというタイミングも相まって、4年生の12月というタイミングで就職が決まりました。なお、今回の「久留米縞織復活プロジェクト」も福岡県中央会独自の補助金を活用した伴走型の支援事業となります。

【石橋】最後に、後輩に向けてメッセージをお願いします。

【森】本気で考えてやりたいと思ったことには、取り敢えず挑戦してほしいと思います。もちろん挑戦にはリスクが伴いますので事前に周囲に相談すべきであることは言うまでもありませんが、学生のときにしか見えないものや感じられることもあると思います。それは、私が学生のときに商店街の方々から言われていたことでもあります。久留米大学生の若い活力やエネルギーをさまざまな分野で発揮してもらいたいと切に願います。