📮KURUME LETTER

「グローカル・キャリア(筑邦銀行・三井住友銀行連携講座)」で地域課題を考える
📝学び

「グローカル・キャリア(筑邦銀行・三井住友銀行連携講座)」で地域課題を考える

本学では、入学から卒業まで「キャリア」を軸に教育と支援の充実を図っています。

本学のキャリア教育科目「グローカル・キャリア(筑邦銀行・三井住友銀行連携講座)」は、筑邦銀行、三井住友銀行、本学が連携し、両行の協力を得て毎年開講している授業です。

本学基盤教育研究センター酒井佳世准教授指導のもと、学生が地域の現状や課題に向き合い、学生自身が解決策を考え提案することで、久留米・筑後を中心とした地域、そして世界で活躍するグローカル(グローバル+ローカル)な人材に成長するための教育を行っています。

地域課題解決に向けたプレゼンテーション発表

1月10日、御井キャンパスで「グローカル・キャリア(筑邦銀行・三井住友銀行連携講座)」の授業を履修する文系学部の1・3年生(4チーム)が筑邦銀行、三井住友銀行、九州旅客鉄道からお迎えした講師の方々に向けて、地域課題の解決策を提案する最終プレゼンテーション発表を行いました。

今年度は「久留米の駅周辺を中心とした地域の賑わいと活性化」をテーマに、学生たちは現地視察やヒアリングを重ね、チームで地域の課題解決のためのアイデアを出し合い意見をまとめ、途中の中間発表で講師陣にアドバイスを貰いながら軌道修正を繰り返し、約4カ月をかけてプレゼンテーションの準備を進めてきました。

プレゼンテーションでは、各グループが「どうすれば地域にたくさんの人が集まって賑やかになるか」「地域のつながりを生かし、地域課題に向き合うためには何が必要か」「どうすれば駅の利用者が増え活性化につながるか」などを考え、趣向を凝らしたアイデアを発表しました。

駅前での朝食販売や駅周辺のグルメマップの製作案、久留米に縁のある歌手の曲をご当地駅メロとして流す案や駅の伝言板に受験生への応援メッセージを設ける企画、駅に季節に合わせた明かりを設置し地域の防犯対策につなげるアイデア、駅に筑後川の生物を展示するアクアリウムの演出など、学生ならではの視点で考案されたユニークなプランも多くみられました。

プレゼンテーション発表の様子
プレゼンテーション発表の様子
プレゼンテーション発表の様子

各グループの発表後、講師からは良かった点として「インタビューやアンケートなどを用いて、プランを具体化するためにどうすれば良いかをよく考えられていた」「心温まるアイデアや提案が多くあった」「地域の人を巻き込んで一緒に活動できるプランが良いと思った」などの評価をいただき、改善したらもっと良くなる点について「収支などの課題を丁寧に解決して、企業にどのようなメリットがあるのかを提示することが必要」「プレゼンでは自信を持って発表して、資料は見る人に分かりやすく目次を付けてレイアウトを工夫すると良い」「インタビュー先からのアドバイスをもとに改善を加えると説得力が増すのではないか」など、プレゼンへのフィードバックやアイデアを実現するための課題解決の方法についてもアドバイスをいただきました。

最後に講師から「たくさんの情報がある中で、実際に皆さんが自分の耳で聞いて集めた地域の人の生の声を大切にして、これからも地域課題解決のためのチャレンジを続けてほしい」と温かい激励のメッセージをいただき、学生たちは真剣な表情で聞き入っていました。

講師からたくさんのアドバイスをいただきました
講師からたくさんのアドバイスをいただきました
真剣な表情でアドバイスを聞く学生たち
真剣な表情でアドバイスを聞く学生たち

プレゼンテーションで発表した学生の感想

プレゼンテーションで発表した学生からは「地域活性化のために自分たち学生が地域の企業や住民と一緒にできることを考える良い機会になった」「あくまでも企業への提案なので、私たち学生の“こうしたい!”という気持ちだけではなく、収支のことや出資企業へのメリットについても考えて、お互いがウィンウィンになる提案をすることが大切だと気付かされた」「地域課題を見つけて解決策を考えてプレゼンすることは難しかったが、企業の方からアドバイスを貰い貴重な経験ができた。いただいたアドバイスを忘れずに今後の学生生活や就職活動、社会に出てからも生かしていきたい」などの振り返りの声が聞かれました。

今回の授業では、学生たちが地域や世界の動向に関心を持ち、地域の課題解決に向けて論理的思考とコミュニケーションスキルを向上させ多様な価値観に触れるための良い学びの機会となったようです。