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久留米大学医療センター30周年記念:学生たちの挑戦
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久留米大学医療センター30周年記念:学生たちの挑戦

文学部情報社会学科では、医学部を持つ久留米大学の強みを生かして、2018年より久留米大学医療センターと連携した課題解決型授業「ほとめきプロジェクト実習演習」(江藤智佐子教授担当)を行っています。

医療センターは整形外科・関節外科センターやリハビリテーションセンター、先進漢方治療センター、フットケア・下肢血管病センターといった大学病院とは差別化した診療科を揃え、「心が通い、信頼される医療」を目指し地域に根ざした診療を行っており、今年7月に開設30周年を迎えました。

この30周年式典(6月29日開催)に合わせ、「ほとめきプロジェクト実習演習」で医療センターとの関係を築いてきた文学部情報社会学科の学生たちが、「医療センター30年のキセキ」という動画の制作と、7月1日よりスタートした「みなし訪問看護」のリーフレット作成に挑みました。

「医療センター30年のキセキ」動画制作

動画

この動画制作は、情報システム室の中村さんと学生5名(3年生4名+アシスタント4年生1名)によるもので、監修は原﨑看護部長が務めました。
20周年記念動画をベースに、その後10年間の医療センターの歴史と 現在のスタッフの取組みを紹介するものとなっています。「過去」「現在」「未来」というテーマでシンボルツリーが常に医療センターを見守り、未来へ続くイメージで制作されました。 タイトルの「医療センター30年のキセキ」は、 「軌跡」と「奇跡」を表しています。
動画を完成させるためにメンバーの学生たちと医療センター関係者は毎週打ち合わせを行い、50回以上の修正を重ね完成しました。

制作した学生からは、「自分たちでアイデアを出したタイトルは重要な部分だったので、動きやタイミングは細かく調整をしました」「式典開催ギリギリまで修正が入り、大学への行き帰りの移動時間や自宅でも毎夜かなり遅くまで作業をして大変でしたが、出来上がりほっとしています」「BGMは、病院側からの意見を聞きながらイメージに合うものを選ぶのに苦労しました。病院で流れるBGMの多くは、弦楽器、ピアノ、オルゴールなど癒し効果が得られる音楽が好まれるという市場調査を参考にし、全体に一体感が生まれるように拍子をそろえるなどの工夫をしています。このプロジェクトでは先輩たちも知的財産に注意していたので、著作権のチェックも行いました」といった声が聞かれ、一か月半の短い納期の中で制作活動に取り組んだ経験と、その過程で苦労を乗り越えたことで得られた自信が感じられました。

医療センターの原﨑看護部長は、「医療センターの歩みや想いが伝わり、またここで働きそれを支えるスタッフの誇りになるような動画になったと思います。当日会場に来られなかったスタッフやそのご家族にもぜひ見ていただきたいと思っています。情報社会学科の学生の皆さんとは、ほとめきプロジェクトを通して、アイデアや動画制作が得意であることがわかっていたので、今回もお願いしてとても良かったです」とコメントされました。制作の全体指揮をとった情報システム室の中村さんは「はじめは自分一人で制作する予定でしたが、学生さんたちが参加してくれ最後まで本当によく頑張ってくれました。動画編集はほとんど学生さんたちが行い、私は内容の確認や撮影などを行いました。みなさんにも喜んでいただけていいものができました」と、学生の活躍を称えました。

原﨑看護部長と情報システム室の中村さんと動画制作班
原﨑看護部長と情報システム室の中村さんと動画制作班
30周年記念祝賀会で動画が披露されました
30周年記念祝賀会で動画が披露されました

「みなし訪問看護」告知リーフレット制作

「みなし訪問看護」の告知リーフレット
「みなし訪問看護」の告知リーフレット

このリーフレットは、3年生3名と4年生1名(キャラクター制作)の4名が、7月1日からスタートした医療センターの新たな取り組み「みなし訪問看護」の告知PRをするために制作しました。
関係者の似顔絵やデザイン、キャラクターもすべて学生が担当し、医療センター看護師と複数回の打ち合わせを経て、制作されました。

制作した学生からは、「訪問看護の内容がわかりやすく伝わるように工夫しました。医療センターの温かさや優しさが伝わるような色合いやデザインを考えました」「スタッフのイラストは、ご本人の特徴を捉えることと親しみやすさが出るように意識して制作しました」「内容の確認や表現について、何度もやりとしをして皆さんの意見や指示をいただき勉強になりました。データ入稿など技術的な面でも実際の制作を経験できたのがよかったです」といった声が聞かれました。

医療センターの原﨑看護部長からは、「打合せのたびに学生さんたちから新しいアイデアを出していただきました。私たちの想いを、患者さんや一般の目線で見ていただけるよう制作してもらって嬉しく思いますし、こうしてカタチになっていくことは私たちのモチベーションに繋がっています。」と学生たちの活躍を称えました。大北看護師長は「似顔絵のイラストもとてもかわいく制作してもらったので、名刺などにも入れて活用したいと考えています。リーフレットは私たちの要望をよく聞いていただきとてもわかりやい説明になっていると思います。」と学生たちへの感謝を語られました。

原﨑看護部長と大北師長とリーフレット制作班
原﨑看護部長と大北師長とリーフレット制作班

6月29日には、久留米大学医療センター開設30周年記念行事として、市民公開講座を兼ねた「記念講演会」も開催されました。講演終了後には、会場を移して記念祝賀会が開催され、多くのご来賓の皆さまご列席のもと医療センターの開設30周年を祝い、そこで「医療センター30年のキセキ」の動画が披露されました。


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