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久留米シティプラザと連携「新しい演劇鑑賞教室」への参加
📝学び

久留米シティプラザと連携「新しい演劇鑑賞教室」への参加

今年度、文学部国際文化学科で開講されている「文化と思想」では、久留米シティプラザユースプログラム「新しい演劇鑑賞教室」と連携し、演劇や映像作品の鑑賞と、それに先立つプレレクチャーの2回と、それぞれの回の後に行う感想シェア会に参加し、学生たちが演劇作品の鑑賞方法や芸術作品へのアプローチの仕方を学ぶプログラムを実施しています。

久留米シティプラザが2024年度後期に取り上げる作品は、映画監督でありアーティストの石原海が移住先である北九州の教会で出会った人々とともに制作したドキュメンタリー映像作品「重力の光:祈りの記録」です。様々な困難を抱えながら教会に通い、祈りを捧げる人々がキリストの受難劇を上演する過程を追いかけながら、登場するひとりひとりの半生を本人のモノローグを通して映し出しています。生きづらさとはどこからくるのか、その悲しみは誰のせいなのか、社会に投石するような作品です。


プレレクチャー「劇場で考える~居心地の良い場所~」イントロダクション

学生参加のイントロダクション
学生参加のイントロダクション
長津結一郎氏(九州大学大学院芸術工学研究院)
長津結一郎氏(九州大学大学院芸術工学研究院)

11月の作品鑑賞の前に、プレレクチャーが10月12日開催されました。

当日の進行は、九州大学大学院芸術工学研究院准教授の長津結一郎氏が務め、まずイントロダクションとして学生の参加者同士が交流し、小グループに分かれて居心地の悪い場面を再現するワークが行われました。「バイトの初日」「満員電車」「知り合いのいない場所で派手に転んだ」などのシーンが表現され、どうして居心地が悪いと感じるのか、心理的、物理的に居心地が良い、悪いとはどのようなことか、など参加者からさまざまな意見がでました。



プレレクチャー「劇場で考える~居心地の良い場所~」

その後、一般向けに開催するプレレクチャーに参加しました。このプレレクチャーでは、地域社会における孤立や孤独について、公私の垣根を越えて働きかけてきた2名のゲストから、活動内容や経験談を伺いました。それぞれの話を聞いて、一般参加者と学生が入り混じった小グループに分かれて自分の考えや感想を共有し、ゲストに対する質疑応答が行われました。


國武 竜一氏(NPO法人ホームレス支援福岡おにぎりの会・ベイサイドコースリーダー)
國武 竜一氏(NPO法人ホームレス支援福岡おにぎりの会・ベイサイドコースリーダー)
江田 由貴子氏(スナックうずしお主催/作業療法士)
江田 由貴子氏(スナックうずしお主催/作業療法士)
小グループに分かれて、意見共有する様子
小グループに分かれて、意見共有する様子
小グループに分かれて、意見共有する様子
小グループに分かれて、意見共有する様子

プレレクチャー後の感想シェア会で学生参加者は「居心地の良い場所」について、小グループに分かれて意見を交換し、2人のゲストへの質問とともに発表しました。イントロダクションでは、一時的な居心地について考える意見が多くありましたが、プレレクチャー後に出た意見は「自分が受け入れられている状態が大切」「さまざまな背景があることを受け入れながら共感できることを探す」「育った家庭の居心地の悪さを抜け出し多様な価値観に出会っていった江田さんの話に、自分の今の状態を重ねて共感した」「客体であると居心地が悪い。主体であるほど居心地がよくなるという話に納得した」など、より深く居心地や他者を想像する意見があがりました。


長津結一郎氏は参加者に向けて「次回、作品をみなさんで鑑賞しますが、今回のプレレクチャーが、作品を見る上での手掛かりになったり、作品を思い返すときの手がかりになることを願っています」とコメントし講座が閉会しました。