📮KURUME LETTER
学生がランドセルのリユース活動「ランドセルランド」を企画・実施
大学生らが主体となり、ランドセルを無償で提供する取り組み「ランドセル+αプロジェクト」に久留米大学の学生が協力し、他大学や関係機関と連携し、アイデアを出し合いながらランドセルのリユース活動に取り組みました。
12月21日には、その取り組みの本番となる「ランドセルランド」が久留米シティプラザで開催され、多くの子どもたちにランドセルが手渡されました。
「ランドセル+αプロジェクト」とは
「ランドセル+αプロジェクト」とは、ランドセルの寄付と受け取りを気軽に楽しくすることを目的に、一昨年前からNPO法人 次世代のチカラFUKUOKAと九州産業大学造形短期大学部が共同で開催しているイベントで、寄付された使用済みランドセルを綺麗にして、新たに必要な方へ無償で提供するSDGsを意識した環境にも優しい取り組みです。昨年度から本学も加わり、会場を久留米市に拡大、今年度はさらに北九州にも会場を広げ、大きなイベントへと成長してきました。
このイベントには、本学から基盤教育研究センター酒井佳世准教授のキャリアゼミから呼びかけで集まった、学生5名がプロジェクトメンバーとして活動に参加しました。今年度は、久留米会場で独自のブースを企画したり、協力企業へのブース出展の依頼や、助成金の申請や協賛金の支援依頼で運営費獲得に向けた取り組みを行うなど、企画・運営に主体的に関わりました。
”貰う・遊ぶ・寄付する”イベント「ランドセルランド」
今年度の「ランドセルランド」は、まず10月26日・27日に福岡市の「環境フェスティバルふくおか2024」の会場で開催され、今回の久留米市会場が2回目、第3回目は2025年1月18日(土)10時00分~17時00分に門司港レトロ 関門海峡ミュージアムで開催(外部サイトへリンク)が予定されています。
2会場目となるランドセルランドは、 12月21日に久留米シティプラザ六角堂広場で開催され、多くの親子連れが訪れました。お譲りランドセルの無料持ち帰りのほかにも、子どもたちがランドセルを背負って入口の横断歩道からゴールを目指す通学路体験ゲームなど学生のアイデアで生まれた企画やランドセルの寄付の受け付けも行いました。会場出口までには、協賛企業等による体験ブースなども設けられ、子供たちを飽きさせないさまざまな企画が用意されました。
ゲームで使用したランドセルは無料で持ち帰ることができ、自然な形で譲渡ができる仕掛けとなっています。
他大学と協力 地元企業へつながる支援の輪
本学の学生はイベント開催に向けて、今年6月から約半年をかけて他大学の学生や教員(九州産業大学造形短期大学部の 森下慎也准教授ら)と連携し、体験ゲームの企画や協賛していただく企業への協力依頼、地域や関係機関へのプロモーションまで、工夫を重ね準備を進めてきました。
11月22日には、本学と連携協定を締結している明治安田生命保険相互会社様のオフィスを訪れ、イベント内容を説明し、当日のブースや物品などの支援などでの協力依頼を行いました。その他にも、さまざまな企業に協力を要請し、賛同いただいた企業からブースや物品でのご支援があり、イベントは昨年よりさらに大きなものとして子供たちを楽しませるものとなりました。また、周知活動として、グリーンFMでの告知や福岡市役所での記者会見などにも臨み、イベントへの参加を呼びかけました。
久留米会場で「ランドセルランド」を開催
久留米シティプラザ六角堂広場で行われた「ランドセルランド」には、綺麗に磨き上げられたさまざまな色やデザインの約150個のランドセルが展示され、子どもたちはご家族と目を輝かせながらランドセルを選んでいました。
選び終わった子供たちは、ランドセルを背負ってさまざまなゲームやワークショップなどに挑戦し、会場には子供たちの笑顔があふれました。学生たちもランドセル選びから通学体験ゲームなどを通して子どもたちと交流し、イベントを盛り上げました。
この日は、185名の方々に来場いただき、新1年生のいるご家庭や2つ目を探しているご家庭の計42人の子どもたちにランドセルが受け渡され、新たに149個の大切に使われたランドセルを寄付していただきました。
この取り組みにリーダーとして携わった松本みちるさん(文学部国際文化学科3年)は「たくさんの子どもたちの笑顔を見ることができて嬉しかった。企業へ協賛依頼を行ったことも学生みんなの成長につながり、多くの企業の方のご協力のおかげで子どもたちに喜んでもらえるものができた。今後もいろいろな大学と力を合わせてこの活動に取り組んでいきたい」と話してくれました。
会場の子供たちからは「楽しかった」「好きな色のランドセルが見つかって嬉しかった」といった声が聞かれ、保護者の方からは「家計が苦しいので、とてもありがたい取り組み」「気に入ったものが見つかって子どもも喜んでいる」といった声が聞かれました。
このプロジェクトを通して、学生たちは多くの人と協力しながら社会課題と向き合い、地域のために自分たちに出来ることを考え、社会とつながる良い学びとなりました。