📮KURUME LETTER
無人駅を地域のにぎわいの場へ、南久留米駅の「ekinico」プロジェクトに学生たちが協力
JR九州が今年10月にスタートした「ekinico(エキニコ)」※プロジェクトは、にぎわいを失いつつある無人駅や遊休スペースを地域の人々と共に活用し、持続可能な駅の再生を目指す取り組みです。このプロジェクトには、昨年度「グローカル・キャリア」(基盤教育研究センター 酒井佳世准教授担当)を受講した学生たちも参加しています。
久留米市にある南久留米駅は、かつて多くの高校生や大学生が通学に利用していましたが、現在は無人駅となっています。学生たちは昨年度、授業の一環として南久留米駅の活性化案をJR九州に提案し、それがきっかけでこのプロジェクトに参加することになりました。JR九州は、使われていなかった元駅事務室を改装し、地元飲食店が出店するシェアキッチン「Share Kitchen Minamikurume」を開設。オープンを記念して、12月24日と25日に「クリスマスマルシェ at JR南久留米駅」が開催されました。
学生たちは、無人駅となった南久留米駅に設置する椅子などの家具や、装飾用の竹灯り制作をはじめとする準備段階からこのプロジェクトを支援してきました。竹灯りに使用した竹は、久留米市の環境整備のために伐採された高良山の竹で、地元の高良山竹林環境研究所の協力を得て再利用されています。
イベント当日、学生たちは、久留米絣みらい研究室Coppolartの古賀円代表の協力を得て、久留米絣のはぎれを使ったオーナメント作りや、裁縫が苦手なお子さんも楽しめるクリスマスメッセージカードの作成コーナーを担当。また、バルーンアートのコーナーも設けるなど、訪れた方々を温かく迎えました。
会場の中央には焚火を囲むスペースが用意され、クリスマスソングが静かに流れる中、来場者たちは焼きマシュマロなどを楽しみながら、家族や友人と心温まる特別なひとときを過ごしていました。
プロジェクトに参加した経済学部文化経済学科3年の北崎陸人さんは、「子どもの頃にバルーンアートを見てすごいと思った経験から、マルシェにはバルーンアートのコーナーを作ることを提案しました。(バルーンアートを)やったことはなかったけれど、メンバーと一緒に1か月以上一生懸命練習しました。当日、自分が作ったバルーンを手にして笑顔を見せる子どもたちの姿を見て、企画してよかったと心から思えました」と感想を話してくれました。
※「ekinico(えきにこ)」について(JR九州Webサイトより)
~名称コンセプト~
「駅でにっこり」「駅に行こう」という、駅のポテンシャルを視覚的に感じさせる名称としています。また”nico”には、すべての人と連携して継続的に駅に光を照らすおもいを込めています。
JR 九州ではこれまで「九州 DREAM STATION」をはじめとして、様々なかたちで”地域の皆さまと協働した駅・地域の賑わいづくり”に取り組んでまいりました。
今回、主に無人駅など、にぎわいを失いつつある駅舎にうまれた遊休スペースを地域の皆さまと一緒に工夫して活用し、持続可能な駅のにぎわいづくりを目指す新たな繋がり「ekinico」をスタートします。
JR 九州はこれからも “地域の皆さまと協働した駅・地域のにぎわいづくり”に取り組み、九州の元気をつくり続けます。