📮KURUME LETTER

SDGs達成に向けて、地域と共に学び、考える
📝学び

SDGs達成に向けて、地域と共に学び、考える

FUKUOKA OPEN Lab+[筑後地区]を開催

7月17日(木)、福岡県主催の地域共働による社会課題解決イベント「FUKUOKA OPEN Lab+[筑後地区]」が久留米大学御井キャンパスにて開催されました。

本イベントは、SDGsの理念を地域に根ざした形で実現していくため、教育・福祉・まちづくりなど多様な分野の関係者が集い、交流・発表・意見交換を行う場です。ここで生まれる新たな気づきやつながりにより、SDGs達成に向けた新たな取り組みの創出やパートナーシップによる課題解決、未来志向のまちづくりの実現を目指しています。

第1部では、SDGsの考え方を学べるカードゲームを参加者全員で行った後、2団体による事業紹介がありました。続く第2部では、11の団体が「まちづくり・他分野連携」「環境・福祉」「教育・地域連携」の3つの分科会に分かれて事例を発表し、参加者との意見交換を行いました。

第1部:ワークショップ(SDGsカードゲーム体験)

学生、登壇者、一般参加者が混在のグループで行われました
学生、登壇者、一般参加者が混在のグループで行われました
ゲームを通じてコミュニケーションが深まりました
ゲームを通じてコミュニケーションが深まりました

第2部:事例研究会&意見交換会(医療センター×久留米大学「ほとめきプロジェクト」を発表)

第2部では分科会の一つである「環境・福祉」セッションで、文学部情報社会学科江藤智佐子教授がファシリテーターを務め、本学の課題解決型授業「ほとめきプロジェクト」の一環として、「尿パックカバー開発プロジェクト」について医療センターの原﨑看護部長、白濱主任看護師とほとめきプロジェクトの学生たちが発表を行いました。

この「ほとめきプロジェクト」は、久留米大学医療センターの理念「心が通い、信頼される医療」を体現し、また医学部と附属病院を有する本学の特性を活かした“文医融合”型の教育プログラムとして、2018年にスタートしました。「ほとめき」とは、筑後地方の方言で「おもてなし」を意味します。学生たちは医療現場の課題に向き合いながら、「人を大切にする」視点で医療と社会をつなぐ学びを深めています。

今回の「尿パックカバー開発プロジェクト」でも、学生たちは、医療スタッフへのヒアリングや試作品の作成、アンケートによるニーズ調査などを重ねて取り組んだことを発表しました。

発表するほとめきプロジェクトチーム
発表するほとめきプロジェクトチーム
実演しながら課題を説明しました
実演しながら課題を説明しました
活発な質疑応答がなされました
活発な質疑応答がなされました
発表を真剣に聞く様子
発表を真剣に聞く様子
ちくご川コミュニティ財団の発表の様子
ちくご川コミュニティ財団の発表の様子
LeRIRO福岡の発表の様子
LeRIRO福岡の発表の様子

発表を通して得られた学び

ほとめきプロジェクトは、医療現場から出た課題に対して、学生たちが使いやすさだけでなく自立支援やSDGsの視点を取り入れて日常生活に寄り添う尿パックカバーを、試行錯誤しながら時間をかけて制作したことが発表され、参加者からも関心が寄せられました。

発表者のコメント

松永聖奈さん:「患者さんの目線でSDGsの視点を取り入れた尿パックカバーを、参加者の方々にわかりやすく説明する気持ちで実演しながら発表することを心がけました。社会人の方々の前での発表を通して、自分が成長するきっかけにもなりました」

市川将喜さん:「尿パックカバーの開発は2023年にはじまりました。先輩たちが取り組んできたものを引き継ぎ、患者さんや医療スタッフの皆さんの不便を少しでも解消できれば嬉しいと思います。何度も発表練習をしたことで、当日は落ち着いて自分の言葉を紡ぐ発表ができました」

白濱清香主任看護師:「異業種交流により、日頃、見過ごしている中にも、様々な団体のSDGsへの貢献があることを知りました。今後もスタッフだけでなく、多職種とともに、課題解決に取り組んでいきたいと思います」

原﨑礼子看護部長:「様々な課題に対してパートナーシップによる課題解決に取り組まれている成果を聞くことができ、学びの多い貴重な時間でした。普段交流がない職種や学生の方々と人事交流ができ、楽しい時間を過ごすことができました」

地域と共に、未来を見据えた実践へ

今回のイベントを通して、参加者は改めて社会課題の複雑さと、多様な視点からの連携の重要性を体感しました。また、医療・教育・福祉をつなぐ「ほとめきプロジェクト」の取り組みが、地域の課題解決にも寄与しうることが改めて確認されました。

今後も久留米大学は、地域とともに学び、行動する教育・研究活動を推進し、持続可能な社会の実現を目指してまいります。

参加者

福岡県(主催)のコメント

FUKUOKA OPEN Lab+は、社会課題の解決に取り組む多様な主体に開かれた、研究と交流の場です。初開催の地となったここ久留米から県内全域に地域共創の取り組みを広げ、持続可能な社会の実現を目指します。