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文学部国際文化学科で指揮者山本成宏氏による音楽の特別講演
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文学部国際文化学科で指揮者山本成宏氏による音楽の特別講演

文学部国際文化学科の大場はるか准教授のゼミで7月24日、作曲家・指揮者の山本成宏先生をお招きしての特別講演が行われました。

講演の題目は「創造は想像から:Imagine – ひらめきを見逃すな!」というもので、山本先生が若い頃に作曲家を目指してどのような教育を受け、試行錯誤を続けてきたのかをお話いただきました。

講演では、山本先生が若い頃に刺激を受け、教えを受けた日本を代表する作曲家・武満徹氏とのエピソードや、指揮者の齋藤秀雄先生との出会い、文化庁の支援を受けオーストリアのウィーンに留学した際に驚いたことなど、盛りだくさんの内容が語られました。また、山本先生が大場准教授に実際にヴァイオリンを弾かせながら、メヌエットやワルツの歴史やリズムについて解説を行う場面もありました。このほか、山本先生は、パウル・クレーやカンディンスキーといった絵画から山本先生がどのような刺激を受け、これを作曲と結びつけてきたのかを、黒板に図を描きながら具体的に解説されました。

学生たちは、時折ジョークを交えた山本先生のユーモアあふれる講演に、熱心に耳を傾けていました。また、山本先生の人生の体験談に刺激された学生数名は、質疑応答の際に、山本先生に自分が就職活動や普段の生活で将来との関係で悩んでいることを例に出し、その問題の解決方法について、積極的に質問していました。

演奏する大場准教授
大場准教授にバッハ作曲のメヌエットを弾かせながら解説する山本先生
大場准教授にバッハ作曲のメヌエットを弾かせながら解説する山本先生

講演会には、毎年年末に久留米シティプラザで開催されるベートーヴェンの「交響曲第9番『合唱』」の演奏に携わっている「久留米第九を歌う会」のメンバーも数名参加し、山本先生や大場准教授との親睦を深めました。本年度末の演奏会では、大場准教授が演奏にヴァイオリンで参加するほか、大場ゼミの学生数名が合唱の方に参加します。

講演会の最後には、大場准教授と、「久留米第九を歌う会」でファゴットを担当しているメンバーが『ウィーン、わが夢の街』という有名な歌曲&ワルツをデュオで演奏し、講演会を締め括りました。 

山本先生は、今年10月初旬にオーストリア・ウィーンの有名な演奏会場「コンツェルトハウス」にてご自身が作曲された『神楽』という作品を指揮されます(初演)。この演奏会とその準備には、大場准教授も通訳として関与する予定で、今回の特別講演は、その準備のために実施されました。大場ゼミの学生たちは、そこで観客に無料配布される予定のお土産品を、福岡県とその文化財宣伝のため博多織や八女和紙などの地域資源を活用して制作する予定です。

山本先生の作品が演奏されるウィーンの演奏会の宣伝チラシ
山本先生の作品が演奏されるウィーンの演奏会の宣伝チラシ