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文学部情報社会学科の川路教授が「KICSS 2025」でKunifuji Award(創設者賞) を受賞
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文学部情報社会学科の川路教授が「KICSS 2025」でKunifuji Award(創設者賞) を受賞

文学部情報社会学科川路崇博教授が、12月3日~5日に新潟で開催された「The 20th International Conference on Knowledge, Information and Creativity Support Systems(KICSS 2025)」において、Kunifuji Award(創設者賞)を受賞しました。

KICSSは、知識・情報・創造性支援システムをはじめ、人工知能の応用、意思決定支援、オープンイノベーション、組織学習など、文理を横断した幅広い研究領域を対象とする国際会議です。Kunifuji Award は、この会議の創設者名を冠した賞で、優れた研究に対して授与されるものです。

今回の受賞は、査読者による評価コメントおよび査読時のスコア、さらに会議参加者による投票など、複数の指標に基づいて評価されました。

川路教授は、創造性向上トレーニング手法の研究や、創造的思考を支援するシステムの研究開発、さらに遠隔・分散環境下における知的活動支援に関する研究を精力的に進めています。 

研究題目

Beyond Divergent Thinking Assessment: Extending Creative Activity Areas in Creativity Training

受賞対象となった研究の内容

本研究は、創造性向上トレーニング手法であるアイデアマラソンシステム(IMS)が創造性に及ぼす影響を検討したものです。大学生を対象に、15週間にわたり毎日アイデアを記録するトレーニングを実施し、創造性を測定する心理検査を用いてその効果を検証しました。その結果、発想の量を示す指標に加え、既存のものごとを改善する思考力や、現実にはあり得ない状況ながら起こり得ることを考える力において、向上傾向が認められました。一方で、独創性や、物事を別の用途で活用するなどの実践的な応用力については、明確な効果は確認されず、IMSにはさらなる改良の余地があることが示されました。

川路教授のコメント

このような評価をいただき、大変光栄に思います。本研究は、創造性向上のための継続的なトレーニングの可能性と課題を明らかにすることを目的としたものです。今回の受賞を励みに、創造性支援システムのさらなる発展に向けて研究を進めていきたいと考えています。