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【授業紹介】卒業論文報告会
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【授業紹介】卒業論文報告会

みなさん、こんにちは。

7日に行われた、4年生のある専門ゼミでの卒論報告会の様子をご紹介します。卒論とは卒業論文のことです。文学部などでは、卒業論文は合格しないと卒業できない必修科目になっていますが、法学部では伝統的に任意科目になっています。どこの法学部でも大体そうです。つまり、書きたい人だけが4年生次にゼミに登録して教員の特別指導を受け提出することになります。

卒論は、大学4年間の総まとめになります。実際に、法学部では、登録して挑戦する方が毎年います。優秀な成績を取った卒論は、図書館に永久保存になりますので、学生時代に学問に励んだ勲章にもなります。

さて、今回このゼミでは、4人が無事に提出をして、卒論報告会に臨みました。

会場も資料も準備が整いました。緊迫感が漂います。このゼミは民法のゼミですので、テーマも民事系です。

第1報告「動物の占有者の責任の意義について」

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報告は、自転車に搭乗中の児童が小型犬におびえて転倒して怪我をした場合に飼い主が賠償する責任があるかという裁判例を取り扱いました。これを素材にして、ローマ法にまで遡り、学説などをまとめました。一通り報告があり、会場から次々と質問が出て、これに答えていきます。

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第2報告「未成年者と監督義務者の責任」

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古い最高裁の判例で、中学3年生が流行のズボンの購入代金や小遣い金欲しさに、中学1年生を殺害した痛ましい事例です。被害者の遺族が加害者の親に監督義務者の責任を問いました。これを規定する民法714条について、ドイツ法との比較検討も行われました。報告の後、これについても、質問が出ました。

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第3報告「むち打ち症による損害賠償請求事件」

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交通事故において、むち打ちなどの症状が、被害者の心因的な要因で長引いて損害に寄与した場合の取り扱いが問題とされました。これも有名な最高裁判例です。日常にありがちな問題が皆を惹きつけていました。これについて、質問も出ました。

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第4報告「条件不成就説の疑問点と条件成就説の正当化」

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ちょっと専門的なテーマですが、カツラ業者間のとても有名な事件です。事例に基づきわかりやすく説明していました。これについても、質問が出ました。

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最後に、ゼミ担当の教員(左)と同席していただいた若手弁護士の先生から全体の講評が行われました。

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花束の贈呈と皆で記念写真です。パチリ。

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テーマはどれも専門的でしたが、一生懸命まとめて報告していました。それを聞いていた学生の皆さんの態度も真剣で、質問も多数出て、とても活発な報告会になりました。当日の様子は、法学部同窓会のフェイスブックでも詳しく紹介されています。かなりたくさんのアクセス数になっています。こちらです。

https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=804613533034360&id=362146590614392

大いに緊張した後は、皆でコンパに行きました。とてもよい知的な刺激と記念になったと思います。教員も卒論はお勧めしています。一番大学生らしい時間の過ごし方です。法学部を目指す方、是非挑戦しましょう。

それでは、次回まで。