📮KURUME LETTER
【教員紹介】原 賢二 教授(人間健康学部 スポーツ医科学科)
自己紹介 原 賢二(人間健康学部 スポーツ医科学科)
スポーツ医科学科の原 賢二(はらけんじ)です。授業では、アスレティックトレーナー(AT)に関連した科目を担当しており、ATの資格取得を目指す学生を指導しています。
ATは、スポーツ医科学に関する専門的な知識・技術をもとに、スポーツドクターと連携・協力して、競技者の健康管理、スポーツ外傷・障害の予防、応急処置、アスレティックリハビリテーションおよび体力トレーニングなどの役割を担う専門家で、現在ではスポーツ界には欠かせない人材といえます。
私は、小学生から大学までずっとサッカーをしていました。プレーヤーの頃から「ケガの予防」や「試合のパフォーマンスを高めるためのコンディショニング」などに興味があり、筑波大学の体育専門学群へ入学し「スポーツ医学」を学びました。また、大学卒業後は、鍼灸マッサージ師の資格をとり大学院に進学し、現在は本学で「トレーナー教育」に携わっています。
2007年に開催されたラグビーワールドカップでは、日本代表チームのアシスタントトレーナーとして参加させていただき、その後もラグビーの現場に関わることが多いです。
- ラグビー日本代表(2007年~2012年:アスレティックトレーナー(アシスタント))
- U20ラグビー日本代表(2010年:アスレティックトレーナー、2011年:アスレティックトレーナー(アシスタント)、2015年:アスレティックトレーナー、2017年:アスレティックトレーナー)
- ナナイロプリズム福岡 (2019年12月~:アスレティックトレーナー)
スポーツ現場で実際にアスリートをサポートするためには、本当にたくさんのことを学ばなければなりません。ATへの道のりは決して容易なものではありませんが、実際に自分がサポートした選手が無事に競技復帰を果たした時や、チームが勝利した瞬間の喜びは格別で、ATとしてのやりがいを強く感じます。また、チームを支える「現場力」は、そういった経験でしか養えませんので、貴重な場として多くのことを学ばせてもらっています。今後も可能な限りスポーツ現場に足を運び、アスリートのサポートを継続し、そこで得たものを学生に伝えていけたらと思っています。
このような話をすると、ATの知識・技術はトップアスリートを支えるためだけのものと思われがちですが、実はそうではありません。スポーツ外傷・障害の予防や健康管理、コンディショニングなどは、むしろ成長期の子どもたちにこそ必要なことともいえます。
スポーツが広く根付く社会を築くためには、トップアスリートのみでなく、子どもから高齢者まで、全てのライフステージにある人たちが安全で楽しくスポーツに取り組める環境が必要で、このようなスポーツ環境を支えるためにもATの知識・技術は役立ちます。
これからの社会で求められるスポーツ医科学に関する実践力を、私たちと一緒に身につけていきましょう!
担当科目について
主にアスレティックトレーナーを目指す学生のための科目を担当しています。
- アスレティックリハビリテーション論
- アスレティックテーピング
- アスレティックトレーナー専門実習
- トレーナー活動実習など
このような授業を受けて資格を取得を目指すわけですが、その技術がきちんと身に付き、社会に出て役立てられることが大事になりますので、座学と実技系の科目に加え、スポーツチームなどの現場で実践を積むという流れで学びを深めていきます。
本学が連携協定を締結している女子ラグビーチーム「ナナイロプリズム福岡」さんにご協力いただき、学生の実践の場を数多く提供していただいております。この他には、サッカーやアメリカンフットボール、地域のマラソン大会などの現場で学ばせていただいています。
専門分野:スポーツ医学、アスレティックトレーニング
研究テーマ (参考:研究者紹介ページ)
- 膝関節スポーツ障害に対する赤外線サーモグラフィの有用性
- 異なるサーフェスがサッカー選手の傷害に及ぼす影響
- 低周波鍼通電刺激がジャンパー膝の膝蓋腱血流に及ぼす影響
- 長母趾屈筋タイトネスと下肢障害の関係
ゼミ(アスレティックトレーニング研究室)の活動について
私のゼミでは、アスレティックトレーニングに関するテーマで卒業研究に取り組む学生が多く、具体的には「テーピングの効果を検証」や「足部アーチ機能と動作の安定性」などです。
ゼミのメンバーで勉強も兼ねて、一緒にスポーツ観戦に行くこともあり、和気あいあいとした雰囲気で学んでいます。
スポーツ医科学科主催で行っている「アンチエイジング教室」の講師を務める健康運動指導士の正木 愛奈花さんは2022年卒業のゼミ生で、「高齢者の方にストレッチングを継続的に行うことで姿勢や柔軟性がどう変わって行くのか」「転倒予防に繋がる重心のコントロール」といったことを卒業研究のテーマにしていました。
過去には、小郡市から依頼を受けて健康教室を開催するなど、地域の健康づくりに貢献しています。
受験生へのメッセージ
医学部を有する本学の特色を生かし「文医融合」を掲げる人間健康学部は、医学部の教員から学ぶことができることが魅力の一つです。また、スポーツ医科学科には医師が専任教員として在籍しており、医学的な知識を備えた健康やスポーツを支援する人材を養成しています。
そういった本学ならではのフィールドをフル活用して、卒業後に自分が活躍する姿を具体的にイメージしながら学び、夢に向かって進んでいってほしいと思います。その夢の実現を学科全体でサポートしていきます。
好きなもの、はまっているものなど
同じスポーツ医科学科の行實先生も教員紹介でハマっていると紹介されていたサウナも好きですが、美味しいものを探して食べ歩くことが好きです。また、キャンプに行くのも好きで、スケジュールが空けば家族と一緒によく出かけています。